平成23年05月08日
山田正紀『イノセンス』、読了。そう言えば読んでいなかったので。劇場版『イノセンス』の前日譚。
面白いんだけどちょっと薄味、かな。でも言葉のチョイスは上手いし、精神描写についても素敵。さすがベテランSF作家。あり得ない状態に置かれた人間の心をリアリティを感じられるまでに仕立て上げる見事な筆致。
ただ、個人的には不満があって、それは押井守による映像作品においても同じなんだけど。
どうしても原作である士郎正宗『攻殻機動隊』を基本設定として観てしまうので、バトーの性格がウエット&ナイーブに過ぎると感じちゃう。って言うか素子に対する恋愛要素が入った時点で違和感バリバリになるんだよなぁ。
バトーってドライで刹那的で御調子者イメージだからなぁ。
午後から三田へ。『さんだ☆へたれいでぃお』二周年&50回記念イベントへ。感想は『桜川マキシム』で多分喋る。